研究課題/領域番号 |
15K01888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
中岡 まり 常磐大学, 総合政策学部, 准教授 (80364488)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2015年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 地域研究 / 政治 / 選挙研究 / 中国政治 / 選挙 / 人民代表大会 / 贈収賄 / 議会 / 腐敗 / 買収 / 中国共産党 / 公共空間 / 協商民主 |
研究成果の概要 |
文献調査を中心とし、主に選挙における贈収賄による票の売買に関する研究を行った。遼寧省の全人大代表と湖南省衡陽市という下位の行政レベルの類似した事例を合わせて検討すると、買収の対象となる議席の枠が行政レベルによって変化していることが分かった。全人大レベルでは企業家枠のみが買収の対象となり、党政幹部枠はわずかしか買収されていない。しかし、衡陽市のケースでは企業家枠のみならず市・区レベルの党政幹部枠も買収の対象となっており、「買うことができる議席」となっている。これは資本の力が党の指導よりも有効に作用する領域が下位レベルで拡大していることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果は、中国の間接選挙及び直接選挙における具体的な贈収賄の状況について明らかにした。のみならず、贈収賄の対象を詳細に調べることで、行政レベルによって贈収賄の対象となる議席の種類が異なることを明らかにした。共産党の一党独裁下の選挙においては本来は選挙結果は共産党の設計通りにならねばならない。しかし、研究結果は、行政レベルが下位になるほどに、選挙結果に対する共産党の設計が、金銭や企業家の利益のためのみならず、党政各部局の利益のために崩されていることを明らかにしている。これは、共産党の支配に変化が生じていることを示唆している。
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