研究課題/領域番号 |
15K01895
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | フェリス女学院大学 |
研究代表者 |
中川 正紀 フェリス女学院大学, 文学部, 教授 (70295880)
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研究協力者 |
中川 智彦
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2015年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | エスニック集団間の比較 / トランスナショナルな関係 / 国際労働力移動 / アイデンティティ / 定量的研究 / グローバル化と国民主権 / 在外国民の本国政治参加 / 国籍と国民意識 / トランスナショナル関係 / 国際労働移動 |
研究成果の概要 |
本国生まれのエルサルバドル系二重国籍者では米国政治と本国政治への関心・参加は同程度に高いが、本国へのノスタルジアによる将来の帰国希望者が大半である。投票目的で一時帰国する者は、米国籍取得は本国からの親族等の「呼び寄せ」手段と考えるが、それ以外では、女性の方が米国籍取得に米国政治への参加という政治的価値を見出している。在米エルサルバドル国民の本国政治への参加意欲の傾向を渡米年代別に分析すると、大統領選挙だけでなく、在外国民を代表する国会議員選出への関心も高いこと、近年の渡米者では政治参加の前提となる本国の身分証明書の所持自体は関心の高さを表わさないことなどが、アンケート調査によって判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二重国籍者を含む在外国民が日常的に持つ移民先国・出身国との様々な関係には、物理的なものだけではなく心理的なものも含まれる。こうしたトランスナショナルな関係は、グローバル化が進む現代社会ではごく当たり前となっている中で、具体的にいかなる形がありうるのか等、日本の「移民の大量受け入れ」の時代を前に考えておくべき課題を知ることができる。特に、在外国民に本国の選挙権を保障することはグローバル化社会における国家の責務とされる傾向が強まっているが、その範囲や方法については議論が分かれる。このテーマに関する他国の事例研究は、客観的な判断材料の蓄積につながるといえよう。
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