研究課題/領域番号 |
15K01912
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
藤掛 洋子 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (70385128)
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研究協力者 |
モリナス ネストル
オルウエ ノルマ
ペリス カルロス
小谷 博光
佐藤鈴木 誠吾セルヒオ
大西星川 ウイルソン秀次
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | パラグアイ / シングルマザー / ソナフランカ / マキラドーラ / ジェンダー / 労働力の女性化 / 労働力の男性化 / CSR / BOP / 多国籍企業 / 日系企業 / 文化 / 器用な手先(nimble finger) / 貧困 / ジェンダーと開発 / 開発人類学 / CSR / BOP / 国家戦略 / 福利厚生 |
研究成果の概要 |
パラグアイにおける多国籍企業のシングルマザーの雇用は国家戦略ではなかった。しかし、シングルマザー雇用の「有効性」に気づいた多国籍企業幹部による雇用推進はパラグアイ社会に大きなインパクトを与えた。雇用されたシングルマザーたちは安定した賃金を得、企業研修の受講などを通じ、エンパワーしていた。しかし、そのようなチャンスに恵まれたのは、企業にアクセス可能な一部の女性のみであった。幹部候補生として日系企業に雇用された日系人の中には、文化摩擦やジェンダーによる差別を経験するものもいた。グローバル化が進展する社会の中で多国籍企業(含む日系企業)はジェンダーならびに文化的配慮がさらに必要であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「途上国」の農村出身の女性が「器用な手先を持つ」存在として、多国籍企業に安価な労働力として吸収・搾取され、「貧困の女性化」が起きてきた研究蓄積はあるが、ラテンアメリカ・パラグアイにおける多国籍企業のジェンダー研究は極めて少ない。本研究では、1)企業のシングルマザー支援の取り組みや女性のエンパワーメントを明らかにしたこと、2)「労働力の女性化」のみならず「労働力の男性化」が起きていたこと、3)雇用の調整弁には女性のみならず、男性や日系人も対象となっていたことを明らかにすることができた。ジェンダーと開発学やラテンアメリカ地域研究への貢献であり、多国籍企業(含む日系企業)への課題を示すことができた。
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