研究課題/領域番号 |
15K01936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
井口 由布 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (80412815)
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研究協力者 |
ラシド アブドゥル RCSI&UCDマレーシア・キャンパス, 公衆衛生学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 「女性器切除」 / ジェンダー / 女性の身体 / セクシュアリティ / 国民化 / イスラム / 医学 / マレーシア / 女性器切除 / 国民 / 医療 / 言説 / 身体 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、マレーシアにおける「女性器切除FGM」についての現状を調査することにより、「FGM」をセクシュアリティと身体の支配に関する現代的な問題としてとらえ直し、国民化に位置づけることである。マレーシア北部農村地帯での聞き取り調査から、農村の人々にとって「FGM」は問われてはじめて認識するような、無意識的な実践であることがわかった。しかしながら、2018年度に国際社会で問題となったことから、国内においてもこの実践がイシュー化した。その意味で、現在はカテゴリーとして認識されていないローカルな実践が、近代医療による女性身体の再構築をふくめた国際的「FGM」問題と接合する過程なのかもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義、社会的意義は以下の4点である。第一に、本研究は国際的にも着目されてこなかったマレーシアにおける「FGM」問題に焦点を当て、現地調査を行ったことである。第二に、「FGM」問題における「人権擁護」対「伝統保護」という対立の隘路を、近代医学における女性の身体の管理という視点から再考することで超克しようとしたことである。第三は、公衆衛生学の専門家であるマレーシアにおける研究協力者と共同して調査研究を行ったことである。第四に、アフリカにおける「FGM」研究をしている人類学、歴史学、政治学などの研究者との協働により、「FGM」研究の脱アフリカ中心化を図ったことである。
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