研究課題/領域番号 |
15K01938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 島根県立大学短期大学部 |
研究代表者 |
渡部 周子 島根県立大学短期大学部, 総合文化学科, 講師 (70422582)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 少女 / 少女文化 / かわいい / 少女雑誌 / 『少女の友』 / 『少女世界』 / ジェンダー / 女子教育 / 近代 / 日本 |
研究成果の概要 |
近代日本における「かわいい」の生成を、少女文化を事例として考察した。少女雑誌『少女の友』は、「可愛い」を、愛される性質や愛護の感情への称賛の意で用いた。同誌が、「可愛い」に対置したのが、「華やか」なことである。競合誌『少女世界』が肯定的に捉えた「華やか」なことを、『少女の友』は文学志向と結び付け排除した。排除という現象によって、「可愛い」は、規範として純化していった。「可愛い」は、良妻賢母という模範像と相関性を有す、「少女」期特有のジェンダー規範として機能したのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、「かわいい」は、日本特有の美意識として、国際的に脚光を浴びている。「かわいい」に関する考察は活発になされつつも、歴史的な考察は未だ十分だとはいえない。「かわいい」文化は戦前に存在しなかったとする見解は、半ば通説と化している。所与の前提のように見なされがちな、少女文化との結びつきも、歴史的な観点から考察する必要性がある。そこで、本研究は、「かわいい」の歴史的形成を、少女文化が形成されゆく戦前の日本を対象に分析した。日本の少女文化が世界中から注目を浴び、「かわいい」が現代日本の美学としてもてはやされる今、近代日本における「かわいい」の生成を明らかにする本研究は、国際的な意義を有すと考える。
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