研究課題/領域番号 |
15K02006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
田中 朋弘 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (90295288)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ケア / 看護師 / 専門職 / 特殊道徳 / 存在論的ケアリング / 存在的ケアリング / 倫理的熟達性 / ドレイファスモデル / ケアの倫理 / 熟達性 / 技術的熟達性 / ケアリング / ベナー / 実践 / スキル獲得の五段階モデル / 徳 / 役割責任 / 現象学的ケア論 / 技能習得モデル / 徳倫理学 / 専門職倫理 / 規範倫理学理論 / 生命医学倫理学原理 / ビーチャム&チルドレス / 共通道徳 |
研究成果の概要 |
本研究ではまず、看護専門職におけるケアの倫理は、専門職という社会的役割に応じた特殊道徳と見なされるべきであることが明らかになった。また、ベナーらのケアリング論には、(1)人間存在をケアリングに基礎づける位相、(2)実践としてのケアリングの位相、 (3)ケアリングの倫理の位相という三つの位相があり、存在論的ケアリングは(1)に、存在的ケアリングは、 (2)と(3)に該当することが明らかになった。また、(3)の位相は、(2)の位相に包含されている。他方で、看護師は、(2)実践としてのケアリングの位相において、(3)ケアリングの倫理にのみ従っているわけではないことも明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ケアの倫理は、比較的新しい研究領域であるが、これまでは理論としてのケアの倫理について、心理学や規範倫理学の立場で検討されてきた。他方で、ケアに携わる専門職におけるケアリングとケアの倫理がどのような関係にあるのかはまだ十分に検討されていなかった。本研究では、そうした状況を踏まえて (1)専門職倫理と倫理学理論一般の関係をビーチャム&チルドレスの倫理学理論を踏まえて明確にし、(2)実践としてのケアリングとケアの倫理の関係を、ベナーらのケアリング論を踏まえて明らかにした。このことには、学術的新規性および、看護専門職におけるケアに関する諸概念の整理やその理解の促進に貢献すると思われる。
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