研究課題/領域番号 |
15K02048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
齊藤 隆信 佛教大学, 仏教学部, 教授 (20367981)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 隋 / 上林園翻経館 / 彦琮 / 国家仏教 / 合部金光明経序 / 釈法純叙賛 / 浄土詩 / 通極論 / 金光明経序 / 彦琮伝 / 『通極論』 / 大興善寺 / 漢訳 / 隋代仏教 / 菩薩僧 / 仏教復興 |
研究成果の概要 |
隋の彦琮は宗派仏教に埋没することなく、国家仏教の担い手として活動した僧侶であった。しかし、中国仏教史学の中でその存在が忘却されてしまい、現在ではその名を知る者は少ない。そこで本研究は彦琮の生涯を『続高僧伝』から丁寧に調査して、その交友関係、撰述書、漢訳仏典、経典の序文、経典目録、『弁正論』、『通極論』、『浄土詩』などをとりあげて、すべての訳注を作成した。さらに彦琮が生まれた中華人民共和国の河北省隆堯県、および活動拠点でもあった陝西省西安市の大興善寺などに現地調査することによって、日本では得ることのできない種々の情報や論文を入手することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当時の資料には数多くその名とその業績が認められているにもかかわらず、宗派仏教を研究の中心とする現在の中国仏教史学の中で抹殺されてしまった人物が彦琮である。このように歴史学の中に埋もれた人物を正しく発掘し、その崇高な功績を顕彰できた点に重要な意義がある。これまでのかたよった中国仏教史学研究のありかたに一石を投じたことになる。 とりわけ彦琮の漢訳法規である『弁正論』の読解は翻訳のあり方の問題に重要な考え方を提供したものであり、また『通極論』では仏教と儒教とのかかわりの中で著された注目できる著作であることも、今後の仏教と中国在来思想との相互研究に資することになるはずである。
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