研究課題/領域番号 |
15K02056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
青柳 かおる 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (20422496)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イスラーム / 生命倫理 / 生殖補助医療 / 生殖医療 / スンナ派 / シーア派 / 出生前診断 / 女性 / 男女の役割分担 / 一時婚 / ファトワー / 廃棄(ナスフ) / 緩和ケア |
研究成果の概要 |
近年、私はイスラームの生命倫理におけるさまざまなテーマについて検討してきたが、生殖補助医療の問題についてはまだ残された課題であった。そこで本研究では、日本や欧米の事例も踏まえつつ、ウラマー(イスラーム法学者)が発出したファトワー(一般信徒の質問に対する法的回答)を中心に、配偶子の組み合わせの可否、代理出産の可否、スンナ派とシーア派の見解の相違などについて明らかにした。また生殖補助医療と関連して、イスラームの婚姻制度について、とくにシーア派の生殖補助医療に影響を与えているシーア派独自の婚姻制度である一時婚について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、生殖補助医療に関する法学者の法的回答を分析し、さらにスンナ派とシーア派を比較した。生殖補助医療そのものに反対する法学者も存在するが、概してイスラームでは生殖補助医療は認められている。スンナ派では夫婦間の配偶子しか認められていないが、シーア派では非配偶者間の配偶子も認める法学者も存在する。そこにはイランにおける合計特殊出生率の減少も関係していると思われる。本研究は、イスラームの生殖補助医療という新たな分野を開拓したものであり、少子化が進む日本においても意義が認められよう。
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