研究課題/領域番号 |
15K02094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
米田 真理子 神戸学院大学, 法学部, 准教授 (00423210)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 栄西 / 密教 / 宋朝禅 / 改偏教主決 / 茶祖伝承 / 菩提樹の将来 / 喫茶史 / 禅宗形成史 / 菩提樹 / 喫茶養生記 / 五臓論 / 禅宗始祖 / 禅宗史観 / 禅 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、栄西の思想を新しい視角から考察することである。近年発見された栄西の著作と弟子たちの著作の読解を通して、栄西の思想の特徴を解明し、さらに、彼らの宗教活動の実態を考察した。結果、栄西をはじめとする当時の天台僧は、自らが慣れ親しんだ密教思想をふまえて、宋代に流行した禅宗思想を理解しようとしていたことがわかった。さらに、栄西の実際の活動と栄西に対する後代の評価との間には乖離があり、その理由は、日本で禅宗思想が定着したのちに、栄西の思想を解釈したからだと結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
栄西といえば、鎌倉初頭に、中国で禅を学んで帰国し、日本に禅宗を広めた人物として知られてきた。本研究では、この評価には、栄西の活動実態と乖離する点が認められることを指摘した。その要因は、宋代に流行した禅宗が日本に定着した鎌倉時代後期に、栄西の思想を解釈したことによると結論づけた。栄西の禅始祖像は、鎌倉時代初期より禅が流行したという理解につながり、当時の文化を把握するさいにも少なからず影響した。本研究はそうした認識に再考を促す意義を有する。
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