研究課題
基盤研究(C)
本稿はヒンドゥー教徒が多数派であるバリ社会において、宗教的マイノリティであるムスリムの伝統芸能に光を当て、従来ほとんど研究されてこなかったその実態を明らかにした。調査から下記の四点が明らかになった。(1)複数の集落がイスラム独自の舞踊、宗教詩朗誦、器楽合奏等の伝統を維持している他、より現代的な音楽の実践も浸透している。(2)各集落が地理的・歴史的な背景を反映した固有の表現様式を確立している。(3)芸能実践がマイノリティとマジョリティの関係性の構築と維持に重要な貢献をしてきた。(4)バリのムスリム文化が周辺他島と地域横断的に連続性をもつ文化的ネットワークの一部であることが示唆された。
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