研究課題/領域番号 |
15K02113
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
内藤 久子 鳥取大学, 地域学部, 教授 (60263456)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | チェコ・ナショナリズムの音楽表象 / チェコ国民オペラ / B.スメタナ / A.ドヴォルジャーク / L.ヤナーチェク / 民族的アイデンティティ / ボヘミア楽派 / モラヴィア・フォークロア主義 / チェコ・ナショナリズムの音楽 / B. スメタナ / チェコ国民楽派 / チェコ語デクラマツィオーン / チェコ性(Czechness) / A. ドヴォルジャーク / L. ヤナーチェク / 地方色(ローカル・カラー) / コンフリクト(闘争) / ベドジフ・スメタナ / アントニーン・ドヴォジャーク / レオシュ・ヤナーチェク / B.スメタナ / A.ドヴォルジャーク / 国民オペラ / L.ヤナーチェク |
研究成果の概要 |
本研究は、19世紀から20世紀初頭における「チェコ芸術音楽」の表象を「文化ナショナリズム」の視座から論究するものである。まず第一に、ボヘミア楽派の B.スメタナや A.ドヴォルジャークから、モラヴィアの L.ヤナーチェクに至る「民族主義オペラ」の様式上の変遷を跡づけて「美と民族性」の論理を解明し、第二に「チェコ民族主義の音楽」を「英雄的なるものと素朴なるもの」(J.Samson)の視座から捉え、特にスメタナの歌劇や連作交響詩の分析を通して、「チェコ性」の本質的要件や「チェコ国民オペラ」の理念について洞察した。第三に「チェコ音楽と政治」の関わりを英語論文として纏め、海外のチェコ研究者に発信した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「チェコ近代音楽」の創造をめざすプロセスの中で、19世紀の音楽家はいかなる考えや思想に基づいて創作活動を行い、それぞれの立場で苦闘を重ねながら、政治家たちとも激しい論争を交えつつ、自らの信念に従っていかに珠玉の芸術作品を創造していったのか、特に芸術と社会の密接な関わりの中で、中欧の小国チェコがどのように民族的アイデンティティの獲得を成し遂げていったのか、その過程を時の政治家たちによる関与や美学者の思想等とも関連づけて読み解くとともに、「チェコ性」の条件を追求するという本研究の主旨は、小国の音楽文化史を繙く上で、また中欧の文化史研究において極めて特色のある重要な視点であると考える。
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