研究課題/領域番号 |
15K02139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
増記 隆介 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (10723380)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 仏画 / 水墨画 / 平安時代 / 中唐 / 五代 / 北宋 / 技法 / 制作技法 / 唐 / 平安 / 孔雀明王像 / 白描画 / 大理国 / 水墨 / 着彩 / 早春図 / 奝然 / 呉越国 / 和様化 / 画師 / 山水図 / 唐宋絵画 / 李思訓 |
研究成果の概要 |
本研究は、我が国の平安仏画研究をめぐる新たな視点として、中国唐代後半から五代を経て北宋に至る水墨画の成立と展開を視野に収めつつ水墨という技法が仏教絵画にどのように取り入れられ、そのことがどのような新しい表現を生み出したのかについて、五代から北宋にかけての仏教絵画における水墨技法の導入と平安仏画のそれとを比較しながら検討する方法論を提示するものである。そのことによって、平安時代の仏画が従来言われているように当該期の日本人の感性に即した装飾性のみを追求したものではなく、信仰心に基づく多様な表現を希求し、それを具現化したものであることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、我が国の平安仏画は、彩色の美しさ、截金等を用いた精緻な装飾などから、当該期の人々の祈りをその美麗さに反映した作品群であると理解されてきた。また、水墨技法は、北宋時代をその頂点として主に山水画に用いられ、仏教絵画との関わりは、主に南宋の禅宗人物画等に限って検討されてきた。このような視点は、平安時代の日本絵画が同時代の東アジア絵画の展開からは孤立したものであるという理解によって成り立っており、さらに平安時代が我が国独自の「国風文化」を生み出した時代であるという認識を背景としている。本研究はそのような一般認識を改め、平安絵画が有する東アジア世界での国際性を明らかにしたものである。
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