研究課題/領域番号 |
15K02145
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
小林 頼子 目白大学, 社会学部, 教授 (10337636)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | グローバル / 比較研究 / 文化移動 / 洋風画 / 東西美術 / 邂逅 / 往来 / 中国 / インド / ビオンボ / 西洋銅版画 / 東西融合形 / インド洋風画 / ムガール帝国 / アクバル帝 / ジャハーンギール帝 / シャー・ジャハーン帝 / 宗教的寛容 / グローバル文化 / サファヴィー朝 / 美術地理学 / ペルシャ / グローバル化 / 文化変容 / データベース |
研究成果の概要 |
今回のアジア各国洋風画比較研究を通じて、①西洋とアジアの美術の相互関係が当初はキリスト教の世界拡大に伴って生じたこと、②西洋との関係が宮廷とその周辺に限られていた諸国では圧倒的な西洋主題と技法の受容が起きたこと、③しかし、キリスト教受容の後退とともに洋風画的要素が忘れ去られていったことを確認した。 一方、日本においては、④当初はキリスト教の色濃い洗礼を受けたこと、⑤しかし、鎖国後・禁教後は、非キリスト教主題と西洋画法が一定の浸透を見たこと、⑥その際、指導的西洋画家不在のなかで、独自の融合様式を練り上げたこと、⑦かつ、洋風画の展開が明治以降の西洋文化受容にまでつながっていること等が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世アジアにおいて展開した洋風画については、ヨーロッパとアジアの個別の国の間、という切り口では従来も研究が進められてきている。このたびは、それらアジアの個別の国における西洋美術の受容の様態を相互に比較研究することにより、新たに、各国の洋風画事情の特徴をより鮮明に把握できるようになった。「影響」という言葉一つで括るにはあまりに多様なその受容の様態を詳細に観察・分析すると、グローバル時代の文化伝播を、近世のみならず、さらにグローバル化の進んだ現代においても、ヨーロッパ・アジアという大雑把なくくりで考察することの危うさが鮮明となってくる。歴史と価値の多様性に重きを置いた思考が求められている。
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