研究課題/領域番号 |
15K02161
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館 |
研究代表者 |
川畑 憲子 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 室長 (00463505)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 東洋漆工 / 中国漆工史 / 彫漆 |
研究成果の概要 |
本研究は、わが国にもっとも数多く伝世している中国明時代の彫漆器に焦点を当てており、在銘・出土遺品に見られる制作地や制作年代に関する情報を整理し、他の関連作品との比較検討を目指した。 最終年度となる本年度は、これまでに蓄積したデータを活用し、文様の種類や構成、彫漆技法、銘文、木地構造などの特徴を、総合的かつ詳細に解明することに注力した。また、研究対象資料のなかでもとりわけ重要な位置を占める永楽年間・宣徳年間製の彫漆器に特有な様式を実証的に捉えることに努め、これらを参考にしたと考えられる和製唐物の考察につながる成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、日本に伝世している明代彫漆器は大変多いものの、その製作年代や製作地などが正しく捉えられているかというと必ずしもそうではない。その原因としては、彫漆器に関する文献資料の少なさや、後世の改修あるいは模倣作の多さなどがあげられる。 本研究では、国内外に所在する明代彫漆器について、とりわけ基準資料となる出土・在銘遺品を中心につぶさに調査し、これらを比較することによって、明代彫漆器における様式の変遷、あるいは明代彫漆器を手本として製作された和製唐物について、考察を深めることができた。和製唐物は、現代へとつながる日本の近代漆器産業を考えるうえで重要な存在であり、その解明は今後の課題である。
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