研究課題/領域番号 |
15K02206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 大阪芸術大学 |
研究代表者 |
犬伏 雅一 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (70340594)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 写真 / 芸術写真 / 朝鮮総督府 / 韓国写真史 / 写真行為 / 営業写真館 / 中国写真史 / 満鉄 / 肖像写真 / リアリズム / 新聞写真 |
研究実績の概要 |
光復節に先行する時期の朝鮮半島における写真の展開について、引き続き日本国内で出版されている写真雑誌について、朝鮮半島からの応募者、ならびにその作品を誌面上で調査する作業を行った。この作業の中で、光復節に至るまでの朝鮮半島で写真の展開をより広いコンテクストにおいて考察するために、満州ならびに中国本土における写真の展開について一定の知見の拡充が不可欠と考えるにいたった。 まず、満州における淵上白陽活動を辿ることで満州における写真を調査し、半島との関係性を探った。満鉄と朝鮮総督府鉄道局それぞれが連携し観光振興のために構築された大陸・朝鮮表象と非日本人の写真家の印画との比較考察を行う下準備を行った。 加えて、完全に植民地下にはいった満州、朝鮮半島は中国本土と地続きでつながっているわけであり、中国における写真移入から写真芸術へと展開する「中国写真史」の内実を詳らかにすることにより、光復節までに朝鮮半島での写真史的展開を日本―朝鮮半島―中国本土(場合によっては台湾)のコンテクストから再考する可能性を探索した。これは、本研究の基本的視座である韓国写真の光復節以降の展開を可能な範囲でアジア的な広がりの中でとらえるための足掛かりを確保する作業である。 中国写真史については、この十数年の間に、その起点となった胡志川他『中国撮影史1840-1937』(1987)を土台としつつも、米豪の研究者、また、大陸、台湾の研究者によって精密かつ拡充された写真的知見が戦前、戦後を貫く形で蓄積展開されてきた。こうした知見を反映した英文、また、中国語の文献を収集し読解を行った。 しかし、本格的に研究作業に入った矢先の9月に眼疾を発症し、またその影響による耳鳴りなどのため、10月中旬に公務に復帰以降もその遂行以外の研究作業が不可能となり、研究の継続を断念せざるを得なくなった。
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