研究課題/領域番号 |
15K02208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 東京大学 (2018) 関西学院大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
韓 燕麗 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10537096)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 映画史 / アジア移民 / アイデンティティ / 移民の映画 / アジア系移民 / 南北アメリカ / 南米アメリカ |
研究成果の概要 |
本研究は、20世紀とくに前半におけるアメリカ全土、カナダ、香港そして中南米で公開されていた中国語および日本語映画について、網羅的な調査を行った。 調査と研究の成果として、①従来の国別あるいは地域別の枠組みでなされてきた映画研究では、捉えきれなかった一部の映画史の事実や経緯を究明することができた、②作品分析および受容の実態を分析することによって、各時代の映画は南北アメリカにおけるアジア系移民のアイデンティティが構築されるプロセスをどのように促進または阻んだのかを部分的に解明することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南北アメリカにおけるアジア系移民の映画製作と上映実態に関する研究は、従来の国別の映画史研究では看過されてきた史実を、地域横断的な視点で論じたことが、本研究の特色であり、学術的意義である。さらに、東アジアにおけるいざこざが絶えず起きている昨今、自らのナショナル・アイデンティティに固執し、愛国を叫ばれる中国国民も日本国民も少なからずいる。移民の帰属意識が変容するプロセスを解明することは、人種あるいは国民性に基づく「本質」がいずれも絶対的なものではなく、ときどきの社会的な力関係に支えられた相対的な構築物にすぎないことを、映画分析を通じて明らかにすることが、本研究のもう一つの意義である。
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