研究課題/領域番号 |
15K02223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
西本 寮子 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (70198521)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 大庭賢兼 / 毛利元就 / 毛利氏文化圏 / 大内文化 / 宗分 / 大内氏文化圏 / 詠百首和歌 / 吉川元長 / 吉川広家 / 伊勢物語注釈 / 吉川本太平記 / 大庭宗分 / 吉川元春 / 太平記 / 源氏物語 |
研究成果の概要 |
本研究では、大内氏の旧臣で後に毛利氏に取り立てられた大庭賢兼の文学的事績を明らかにするとともに、戦国武将としての活動と文化的活動を重ね合わせることによって、毛利氏が大内氏から引き継いだ文化遺産や文化活動に対する考え方やその特徴を明らかにすることを目的とした。大内氏配下の国人領主毛利元就が戦国大名として急成長する過程にあっては、経験と素養の上に和歌を学ぶ賢兼のような人材が必要であり、賢兼が毛利氏内部で果たした役割は小さくない。従来の大庭賢兼に関する資料の読み直しを進め、これまで知られていなかった資料の伝存の確認ができたことで、毛利氏の文化戦略ともいうべき文化活動の一端を解明できたと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては、毛利元就が大内氏の文化的遺産をどう継承し、奉行人として取り立てた大庭賢兼にどのような役割を期待したかという課題の解明を目指した。その結果、賢兼が戦国大名として急成長を遂げた毛利氏の人材育成と文化戦略の中心にいたことの背景に、賢兼の詠歌活動と教養は大内氏奉行人時代に培われたものであり、その力量と卓越した事務処理能力を評価されて元就に取り立てられたと考えられることが、資料的裏付けを伴って確認できた。このことは毛利氏の文化戦略の検討において、貴重な成果のひとつといえる。歴史学研究の成果と併せ考えれば、毛利氏の文化戦略の研究にとどまらず、大内文化の再評価にも資する研究である。
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