研究課題/領域番号 |
15K02262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
美留町 義雄 大東文化大学, 文学部, 教授 (40317649)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 森鴎外 / ドイツ / ミュンヘン / うたかたの記 / バイエルン王国 / ユーリウス・エクスター / ガブリエル・マックス / ジャポニスム / ルートヴィヒ一世 / ルートヴィヒ二世 / ルイトポルト / ドイツ留学 / ベルリン / 原田直次郎 / 美術史 / 日独比較文化 |
研究成果の概要 |
本研究では、ドイツ留学時代の森鴎外に焦点が当てられた。特に、同時期にヨーロッパで流行したジャポニスム(日本趣味)との関連で、鴎外の日記や手記を調査し、さらには彼の文学作品の再評価を試みた。鴎外は、ライプチヒ、ドレスデン、ミュンヘン、そしてベルリンと、ドイツの各都市に滞在したが、日本ブームに直面したのは、特にミュンヘン留学期(1886年3月~1887年4月)である。本研究では、この時期における鴎外の交流から、美術に寄せられた彼の関心を分析し、『うたかたの記』等のテクストに表れたその影響を論じた。その成果は、著書(単著)『軍服を脱いだ鴎外~青年森林太郎のミュンヘン』(大修館書店)に結実している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
森鴎外のドイツといえば、従来、重点的に「舞姫のベルリン」が論考の対象となって来た。本研究は、彼のミュンヘン時代に焦点を当て、これまで未詳であった当地での生活、特に芸術家たちとの交流を詳しく調査したことに、その意義が認められる。鴎外が留学していた時期のドイツでは、北はベルリンを中心とするプロイセンと、南はミュンヘンを都とするバイエルンが、まだ王国の形を取って対峙しており、両者は風土も文化も質的に異なっていた。本研究では、鴎外がその地域的な相違を意識し、彼の文学作品に表していることが論じられた。同時に、「ドイツ三部作」という従来の見解では捉えることのできない、彼の多様なドイツ体験が明らかとなった。
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