研究課題/領域番号 |
15K02266
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
倉員 正江 (長谷川正江) 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (70307817)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2015年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 和漢三才図会 / 朝鮮出兵 / 小早川秀秋 / 糟粕手鏡 / 朝鮮物語 / 大河内秀元 / 北条五代記 / 翁物語 / 三増合戦 / 小早川能久 / 三浦浄心 / 藤森弘庵 / 和泉屋善兵衛 / 大河内秀連 / 光録物語 / 関ヶ原合戦 / 豊臣秀吉 / 文禄・慶長の役 / 壬辰戦争 / 九州記 / 朝鮮太平記 / 朝鮮年代記 / 碧諦館の戦い / 小早川隆景 / 立花宗茂 / 太閤記 / 中古治乱記 |
研究成果の概要 |
豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)に関する記述の伝播の様相について研究成果を得た。具体的には『和漢三才図会』の朝鮮出兵記事が、絶版となった軍書『九州記』に基づくこと、柳河藩主立花宗茂の活躍を描く軍書類の分析から、朝鮮を蔑視する内容が見られないことを考察した。さらに慶長の役に従軍した大河内秀元作写本『朝鮮物語』が、幕末の海防意識の高まりから注目され、出版された経緯を明らかにした。 また秀元と子息秀連の著作『光録物語』『糟粕手鏡』を基に、新たな小早川秀秋像を提示した。水戸藩に客仕した小早川能久の著作『翁物語』の記事を手掛かりに、三浦浄心著『北条五代記』の創作姿勢を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
豊臣秀吉の朝鮮出兵は、中国・朝鮮・日本を巻き込んだ16世紀最大の歴史的大事件であり、研究の蓄積も多大なものがある。本研究では従来言及されることの少なかった著作・記録類に焦点を当て、戦乱の記述の伝播と定着の様相を考察した。実証的な歴史学の観点からは、総じて近世期の軍書類は史料としての確実性を欠くとして看過されてきた。それでも当時の歴史観や歴史上の人物像の形成を知る上で、極めて有効な作品群であることを提示できたと、私は考えている。
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