研究課題/領域番号 |
15K02287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 関西大学 (2018) 小樽商科大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
井上 典子 関西大学, 外国語学部, 教授 (70708354)
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研究分担者 |
中尾 佳行 福山大学, 大学教育センター, 教授 (10136153)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 中世英文学 / 韻律 / 脚韻詩 / 頭韻詩 / 中英語詩 / 定型句 / 前半行 / 後半行 |
研究成果の概要 |
14世紀のイングランドは、英詩の歴史上、2つの伝統的な詩形、脚韻詩と頭韻詩が互いに接近度を高め、影響を与えあった、つまり対立、融合、変容発達していった時代である。大陸から導入、発達したのが脚韻詩である一方、古英語詩の伝統を引き継ぐ、脚韻詩とは多くの点で正反対の韻律を持つのが頭韻詩である。本研究においては、特に韻律と詩の意味との関係(音やリズムが詩の意味と解釈に与える効果)に着目し、頭韻、脚韻詩が、お互いに独立した個々の伝統ではなく、相互に学び合って、それぞれの詩形・韻律の表現可能性を広げ、深め、複雑・複合的に「成長」し、それぞれの固有性を作り上げていく過程の一端を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義として三つ挙げる。①いまだ未知の部分が多い非脚韻頭韻長行詩(脚韻を用いない頭韻詩)の韻律構造について新たな発見・知見を提案することで頭韻詩研究に大きく貢献した。② 脚韻、頭韻詩人は、共通して自分たちの選んだ韻律規則に従うために、変化途上にある英語の柔軟性を活用し、さらには互いの伝統を積極的かつ果敢に取り入れ、それぞれの韻律・詩形に融合、発達させていたこと、そのことは意味生成にも深く関わっていることを論証できた。③中英語詩全体をより正確に理解、評価するための新しい、かつ重要な視点を提示することができた。
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