研究課題/領域番号 |
15K02296
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鈴木 実佳 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (40297768)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 英文学 / 18世紀 / 正義 / 幸福感 / 書簡 / 文化の継承 / 逸脱と寛容 / 仲間意識 / 社会的正義 / 寡夫 寡婦 / ライフサイクル / 隠居 |
研究成果の概要 |
出版物と、出版を意図しない個人の記録の両方を使って、18世紀に際立って用いられた個人の人生の経緯を伝える語りとそれが要求する社会的正義に着目し、行為と理念と感情の焦点となる人生の物語と、正義の価値観のレトリック分析を試みた。用いた資料は、英文学作品と、交わされ、そして残された手紙などであり、出版物と手稿資料の綿密な分析に基づき、個人の経験とそれを共有しようとする志向に関わる視点をもって、現代にも通ずる問題を取り扱うことができるように努めた。社会的正義の感覚と幸福感を主軸に、物語の共有のしかた、それが行われる場(手紙、家族に残す手稿本、茶を介する場、娯楽庭園など)をとりあげることになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代文学研究、学際的研究に、アーカイヴでの18世紀19世紀記録資料の詳細なリサーチに根差した実証的な成果を加えることができる研究だったと認識している。20世紀前半の日本人知識人のジョンソン観を導入することで、隔絶した18世紀に埋没するのではなく、境界を越えて広がりと継続性をもつ要素を意識するものとなった。また、書物市場隆盛の時期の考察を行うことにより、ものを書く、人と情報を共有する、社会的正義を考える、幸福感を追求するという、広く共有されるであろう現代的関心につながる問題を、出版文化が変化しようとしているこの時代に考察するので、現代の私たちの行動や考え方を理解する素材を提供するものである。
|