研究課題/領域番号 |
15K02330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 広島修道大学 |
研究代表者 |
吉川 史子 広島修道大学, 商学部, 教授 (50351979)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 神秘主義 / 中世英文学 / 史的語用論 / 文体論 / 対話 / 説得 / 談話ストラテジー / ポライトネス / 神秘主義文学 / 語用論 / 説得的ストラテジー / 修辞疑問 / メタファー / 宗教散文 / ジャンル / 話題転換 / 二人称代名詞 / 巡礼 |
研究成果の概要 |
本研究は中世イギリス神秘主義文学のジャンルにおける著者や読者層の変化を反映するテクスト構造や修辞技法の特徴を明らかにした。中英語期にいくつかの宗教散文作品が女性によって英語で書かれたり、英語以外の言語で書かれた女性による宗教散文作品が英語に翻訳されたりしている。また、同時代の精神哲学的手引き書には女性もしくは女性を含む平信徒を対象に書かれたものもある。本研究はこの著者もしくは対象読者における変化がどのように著者が使用する修辞技法や、著者が自分と想定上の読者との間の対話形式でテクストを構成するかどうかに影響を及ぼしているのかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
女性が英語で宗教散文を書き始めたり、女性を対象読者とした宗教手引き書が作成されたりしたということは、中英語時代に女性の読書がより奨励されるようになっていく社会背景や、隠遁修道女や、修道会に属さない平信徒のまま祈りの道を歩んだ女性たちが多数存在したという時代背景を反映している。このような社会変化を反映していると思われるテクスト上の変化を明らかにすることは学術的に意味のあることであると考える。また、本研究が研究対象としたテクスト群に反映された変化は、現代社会の研究においても重要な研究テーマのひとつである女性の社会進出の初期の姿を反映していると捉えることができるので、社会的意義も大きいと考える。
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