研究課題/領域番号 |
15K02345
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
吉田 朋正 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (40305404)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | モダニズム / ダダイズム / メディアと芸術 / 1920年代 / 1930年代 / 第一次世界大戦 / ロスト・ジェネレーション / 危機の20年 / 文学・芸術と技術 / 失われた世代 / 共産主義 / ケネス・バーク / マルカム・カウリー / エドマンド・ウィルソン |
研究成果の概要 |
「狂騒の20年代」とも呼ばれる戦後アメリカの好況期と、ウォール街株価大暴落に始まる大恐慌の1930年代。別々に捉えられがちなこの二つのdecadesを、むしろ二つの大戦に挟まれた一つのエポックとして読み解き、英米を中心とする新たな国際秩序が形成されたこの「危機の20年」(E. H. Carr)に育まれた密かな文化史的水脈を探る。とりわけ、この期間に国外脱出を果たした作家や芸術家たちの動向と、彼らの移郷を促した政治・経済的な諸条件が本研究の考察の対象である。モダニズムという文化現象を特定の国家内で見るのではなく、欧州と米国の「あいだ」で繰り広げられた動的運動として捉えることが主眼となるだろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象となる1920-30年代は、ヨーロッパ中心の19世紀的世界が次第に消失し、「アメリカの世紀」とも呼ばれる20世紀がいよいよ確固たる形で出現した時期に当たる。好況期から大恐慌へと暗転して行くその20年間のプロセスは、バブル経済から構造不況に至る変化を実体験した私たちにとっても格別な現実性を帯びており、ある意味、そこにはいま私たちが生きる世界そのものの原風景があると言ってよい。こうした時代の文化とその背後にある社会的構造や集団的趨勢を検証することは、当時の文学・芸術についての知見を広げるのみならず、必ずや現在のポスト資本主義社会が抱える文化の諸問題をも明らかにするであろう。
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