研究課題/領域番号 |
15K02353
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
佐藤 憲一 東京理科大学, 理工学部教養, 准教授 (80548355)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ピューリタン / ジョン・ウィンスロップ / オランダ人表象 / ウィリアム・ブラッドフォード / トランスアトランティック / オランダ / 初期アメリカ文学 / ニューイングランド / ニューヨーク / ニューアムステルダム / ジョン・ウィンスロップ・ジュニア |
研究成果の概要 |
本研究は、初期米文学におけるDutch 認識の成立と展開について調査研究を行った。研究の遂行にあたり、本研究は、宗教的purity を希求したはずのピューリタンが、実のところは後の合衆国を象徴する文化的diversity の形成に寄与した、という作業仮説を採用した。この仮説を検証するために、米文学・文化の「ピューリタン起源説」を相対化する昨今の研究潮流の中でさえ看過されてきた、ピューリタンとDutch との関係性に着目し、最終的には両者を俯瞰的に捉える新たな学問的参照枠の確立をした。本研究が完遂されたことにより、初期米文学研究、および、それを基盤とする近現代米文学研究の枠組が更新された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的な意義は、国内外を問わず従来の植民地期アメリカ文学・文化研究ではほとんど取り上げられてこなかった、ピューリタンによるDutch 表象に焦点をあてる点に存する。これまでの植民地期アメリカ文学・文化研究において、他者といえば専らネイティヴアメリカンであった。そして、そこで暗黙の前提とされてきたのは、ネイティヴアメリカンとピューリタンとの民族的・人種的差異に起因する対立構造であった。本研究は、この単純な図式の陰で捨象されてきたDutch という他者を忘却から救い出し、現今の研究潮流の中に有効的に意義付けることにより、関連研究分野の欠落を発展的に解消しようとすることに成功した。
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