研究課題/領域番号 |
15K02374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 倉敷市立短期大学 |
研究代表者 |
安達 励人 倉敷市立短期大学, その他部局等, 学長 (60249555)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 視聴覚翻訳 / 映画 / 音声 / 沈黙 / 吹き替え / 音響 / ジャンル |
研究成果の概要 |
日米映画の吹き替え版において、音声非言語(背景音楽や効果音、パラ言語など)に加えられる脚色について量的観点と質的観点から分析した結果、まず、音声に施される脚色の程度には言語間で差があることがわかった。さらに、その差はジャンル間でも大きいことが判明した。次に、元となる音源は世界の地域単位で共通している場合がある一方で、同じ音源を用いた国同士でも、それぞれの言語文化の影響で作品中の沈黙の数や位置が変わることを明らかにした。そして、音声非言語に、削除をはじめとする様々な操作が加えられる要因として、異質な音声のローカリゼーション、音声同期、視覚と聴覚のメッセージの一致という3点を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視聴覚翻訳(AVT)における音声非言語の研究は、映像やセリフの研究に比べて後発の分野であるが、本研究によって、マルチメディア時代における多重コードテクストの特性の一面が明らかになった。さらに、低文脈文化と高文脈文化との間の異文化コミュニケーション研究に、新たな基礎的知見を加えることにも貢献したと考える。あわせて、大量の音声データの特徴を効率よく俯瞰する方法として沈黙を分析指標として用いた点に、研究手法の新規性を認めることができるであろう。そして、本研究の結論によって、AVTにおける音声非言語に関する研究の必要性と意義が、一層明確になったと考える。
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