研究課題/領域番号 |
15K02378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉川 一義 京都大学, 文学研究科, 名誉教授 (30119870)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | プルースト / 『失われた時を求めて』の後半 / 歴史的背景 / 創作過程 / 『失われた時を求めて』 / 歴史と創作との関係 / 草稿類の調査 / 失われた時を求めて / 歴史的背景と創作 |
研究成果の概要 |
本研究は、フランスの作家プルーストの長篇小説『失われた時を求めて』の後半が、どのような政治、社会、文化、言語の歴史的背景をもとに成立したものであるか、またそれらの事象がいかに本作に取り込まれたかを、当時の一次資料、作家のメモ帳、草稿帳、校正刷、書簡集などの網羅的調査によって解明したうえで、そうした歴史事象が作中でどのような機能を果たしているかを考察し、その成果を内外のシンポジウム、専門誌、『失われた時を求めて』の翻訳の注解などで発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『失われた時を求めて』には、現実とフィクションを微妙に交錯させることで小説の効果を高めている箇所が多い。その現実とフィクションの関係について、『失われた時を求めて』の成立基盤について、新たな見取図を描くことができた。とくに本作後半において重要な役割を果たす同性愛や第一次世界大戦の背景を明らかにすることにより、とかく観念的に解読されがちな『失われた時を求めて』を当時の歴史状況のなかに位置づけることができ、これにより従来「創作の秘密」とされてきた作家の現実受容と創造との関係をより実証的に解明する可能性が拓けた。
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