研究課題/領域番号 |
15K02399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
寺田 龍男 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (30197800)
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研究協力者 |
ヘルガルト エルンスト ミュンヘン大学, 名誉教授
ヴンダーレ エリーザベト バイエルン州立図書館, 主任研究員
ケアト ゾーニャ ブレーメン大学, 言語文学研究科, 私講師
岡﨑 忠弘 広島大学, 名誉教授
南部 曻 北海道大学, 名誉教授
後藤 康文 北海道大学, 大学院文学研究院, 教授
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 中世ドイツ文学 / 英雄叙事詩 / ディートリヒ叙事詩 / 世界年代記 / 文学と歴史 / ハインリヒ・フォン・ミュンヘン / ヴィルギナール / ニーベルンゲンの歌 / 後朝の歌 / ディートリヒの敗走 |
研究成果の概要 |
本研究は,中世ドイツの英雄叙事詩をそれ自体で完結したジャンルとしてとらえるのではなく,中世日本の軍記物語との対比により、その特徴を把握することを目指した。その比較にはさまざまな可能性があるが,ここでは本文の流動性に重点を置いて考察を進めた。その結果,流動性がとくに高いディートリヒ叙事詩の諸作品については,日本文学研究で提唱された「流動志向本文」の概念による分析が有効であることを確認した。また写本伝承における本文の流動性が極めて高い年代記文学も対象として分析を進め,流動の原因に関するいくつかの知見と今後の課題を提起した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の欧米の英雄叙事詩研究では,『平家物語』などの軍記物語が同列に論じられることが少ない。しかし写本伝承におけるヴァリエーションの大きさなど,ジャンルの同質性とは別の次元で比較する可能性があり,しかも今後大きな発展が期待できる。本研究は,日本でほとんど知られていないものの中世ドイツ文学の重要なジャンルであるディートリヒ叙事詩や世界年代記をめぐる諸問題を解決するためには,日本文学の研究成果の応用に高い学術的意義があることを示した。
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