研究課題/領域番号 |
15K02406
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 日本大学 (2016-2018) 東京大学 (2015) |
研究代表者 |
金澤 美知子 日本大学, 芸術学部, 研究員 (60143343)
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研究分担者 |
塩川 徹也 東京大学, 名誉教授, 名誉教授 (00109050)
WILLIAMS Laurence (ウィリアムズ ローレンス) 上智大学, 外国語学部, 准教授 (50750486)
宮田 眞治 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (70229863)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ロシア / ヨーロッパ / センチメンタリズム / 旅 / カラムジン / ディドロ / カサノヴァ / エミン / 18世紀 / 19世紀 / 海路 / 陸路 / サンクト・ペテルブルグ / 旅行 / グランド・ツアー / ワルシャワ / ペテルブルグ / 冒険小説 / 書簡体小説 / ルソー / スターン / ドストエフスキー / スマローコフ / 甘美な憂鬱 |
研究成果の概要 |
本研究は、近代ロシアの市民社会形成期における新たな精神文化の確立のプロセスを、書簡、旅行記、回想等を含む広義の文学作品に刻まれた「時間」の表象を考察することによって明らかにしようとするものである。 このような目的のもと、研究期間の前半では、18世紀末~19世紀初頭のセンチメンタル小説を中心とするロシアの文学作品における主人公の行動の特徴を分析した。また後半においては旅の文化に注目し、18世紀後半に広がりを見せた西欧・ロシア間の旅について時間の経緯、経路、目的を取り上げ、異文化圏の間を移動するという18世紀人の体験を時間との関わりにおいても考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のロシア研究では、「時間」は皇帝の日課や教会の儀礼等の調査の中で断片的に言及されるに留まっていたが、本課題の目的はこうした物理的「時間」についての調査ではなく、「時間」を表現する方法の中に現れた18世紀人の世界観と美意識を明らかにしようとしたもので、この点に発想の新しさがあった。 本研究はヨーロッパの他の文化圏との関係の中で近代ロシア社会の精神文化を明らかにするもので、比較文化研究としての意義を持つ。また、近代ロシアの精神文化の特徴を明らかにする試みは、同時に近代ロシア文学形成の歴史を明らかにする作業と表裏の関係であり、歴史研究と文学研究の相互補完的な作業のモデルケースであったと考える。
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