研究課題/領域番号 |
15K02419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 明治大学 (2017-2018) 麗澤大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
竹内 拓史 明治大学, 経営学部, 専任准教授 (00431479)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ゲオルク・ビューヒナー / エルンスト・ビューヒナー / ルイーゼ・ビューヒナー / 女権運動 / 自然科学 / 精神鑑定書 / 宿命論 / アンガジュマン |
研究成果の概要 |
本研究では19世紀のドイツにおける女権運動と自然科学の発展の連関の一端を,ビューヒナー家の父,息子,娘各々の自然観や革命観,政治観,権利運動等を比較し明らかにした。 特にルイーゼの女権運動の特徴を,兄ゲオルク同様社会を現実的・分析的に見る自然科学的視点と,父エルンスト的処世術とに見出し,彼女こそが自然科学と自由主義思想を権利運動の場で融合させ,その運動を現実的・戦略的な形で推進できたビューヒナー家唯一の人物だったことを明らかにした意義は大きい。ルイーゼ研究はヨーロッパでも緒についたばかりだが,彼女の成功は19世紀ドイツでは希有な事で,今後ドイツの女権運動を論じる際は彼女の影響は無視できない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲオルク・ビューヒナー研究はドイツではこれまで盛んに行なわれてきたが,その家族についてはそうとは言えない。本研究でこれまでほとんど言及すらされてこなかった父エルンストによる鑑定書の内容について論じ,それをゲオルクのみならず,これもまたこれまであまり言及されてこなかった妹ルイーゼの女権運動とも関連づけて検討したことは一定の意義が認められるだろう。 またその際に,ドイツ最初期の女権運動のひとつであるルイーゼの権利運動を自然科学との関連から考察したことは,今後ドイツの女権運動を歴史的にどのように位置づけるかを考える際のひとつの手がかりとなるだろう。
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