研究課題/領域番号 |
15K02454
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
姜 信和 名古屋大学, 人文学研究科, 研究員 (50725083)
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研究分担者 |
玄 善允 大阪経済法科大学, アジア研究所, 客員教授 (80388636)
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研究協力者 |
文 京洙 立命館大学, 国際関係学部, 特任教授
高 誠晩 済州大学校, 人文大学社会学科, 教授
梁 永厚 大阪済州島研究会, 会長
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 済州島四・三事件 / 四・三文学 / 在日文学 / 民族主義 / トランスナショナル / 日本・大韓民国・朝鮮民主主義人民共和国 / 「在日」文学 / トランスナショナル人文学 / 日本・韓国・朝鮮民主主義人民共和国 / 記憶とトラウマ / 比較文学 / トラウマ |
研究成果の概要 |
本研究は、済州島四・三事件(1948)にまつわる四・三文学をトランスナショナルな観点から再読し、大量虐殺をめぐる記憶と表象の問題の相対化を目指した。 第一に東アジア(日本・大韓民国・朝鮮民主主義人民共和国)における諸言説、第二に両極的な左右イデオロギー対立の局面、第三に第二次大戦後の「民主的」民族解放論に依拠して権威づけられた表象―これらはすべて犠牲者を弔おうとするがために、むしろその代表に成り代わるという空虚な罠に陥っている。したがって本研究はこれらの再検討を行い、それを通してテクスト字面どおりの文学的闘争の実態を解明することに寄与した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、韓国の民族主義や「在日」の民族解放運動論に基づいた、現在の史観による表象を分析して、四・三文学が抱え持つイデオロギー性の限界の輪郭を提示した。併せて虐殺の現場における被害と加害の複雑な実態を明らかにした点で、学術的に意義がある。また日・韓・共和国、三国の歴史認識における「国民国家」間の葛藤など、アクチュアルな問題に接続しており文学領域外の研究にも貢献し得る点で、社会的に意義がある。
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