研究課題/領域番号 |
15K02461
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
須藤 直人 立命館大学, 文学部, 教授 (60411138)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 先住民 / ポストコロニアル / ポストヒューマン / 山人 / 海民 / 孤島 / キリスト教 / 太平洋世界 / 南洋諸島 / 比較文学 / 比較文化 / 妖怪 / 比較日本文化論 / 太平洋 / 群島 / 遊動 / ユートピア / 南洋 / ポストコロニアル文学 / 環境文学 / ポストコロニアリズム / エコクリティシズム |
研究成果の概要 |
民俗学者・柳田国男は、稲作・仏教・大和政権の移入・伸長により山奥に隠れた先住異民族(山人)の存在を説いた。山人は見つからなかったが、海が容易な逃亡を許さない太平洋群島世界の「孤島苦」の中で生み出された山人は、近現代の文学・文化に生き続けている。人間以外の存在や死者・霊・遺伝等とも結び付いた多様な形の先住民表象を、小説(森鴎外、芥川竜之介、宮沢賢治、坂口安吾、中島敦、新美南吉、遠藤周作)、マンガ(水木しげる、手塚治虫)、アニメーション(政岡憲三、宮崎駿)から読み取った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
稲作・仏教・大和政権以前の「先住民」は従来歴史学で扱われ、近年の縄文文化への注目や「縄文人と弥生人」といった形で一般的に関心が持たれてきた問題である。本研究はこの問題を近現代文学・文化研究に取り込み、文学研究と柳田国男(民俗学)を接続して新しいテクスト解釈を試みた。本研究が諸テクストから抽出した、逃亡が難しい孤島の先住民が外来の政治・宗教・テクノロジーに対して取る態度―恭順・帰順・面従腹背・殉死―や、人間以外の存在―自然・動植物・霊・神・妖怪―との協同関係は、ポストコロニアル論・ポストヒューマン論の重要な論点であり、環境・AI問題における現代人の想像力の問題と繋がる。
|