研究課題/領域番号 |
15K02465
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤田 健 北海道大学, 文学研究院, 教授 (50292074)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ロマンス語 / フランス語 / スペイン語 / イタリア語 / ルーマニア語 / 定冠詞 / ゼロ冠詞 / 所有形容詞 / ロマンス諸語 |
研究成果の概要 |
本研究は、スペイン語・フランス語・イタリア語・ルーマニア語における定冠詞と他の決定詞との対応を分析した。定冠詞に対してゼロ冠詞が対応している比率を見ると、羅語が最も高く、西語、伊語、仏語の順に続く。この事実は、仏語の冠詞体系が最も発達しており、羅語が最も未発達であることを示している。 定冠詞に対して所有形容詞が対応している比率を見ると、羅語が最も低く、西語、伊語、仏語の順に続く。この傾向を、冠詞体系の発達の度合いと関連付けて考えると、最も発達している言語ほど所有形容詞を用いる頻度が高くなっていると言える。なお、指示形容詞と不定冠詞については、有意な差は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、従来個々の言語単位で行われてきた定冠詞を中心とする決定詞の分析を、ロマンス諸語に属する四言語の対照研究という独自の方法論で進めた点にある。他の言語との比較対象によってはじめて明らかになった各言語の特徴を提示し、それぞれの言語の文法研究に資するものである。 社会的意義としては、本研究の成果をロマンス諸語の冠詞を紹介する一般書として刊行し、冠詞という日本人にとって難しい文法項目についてより深い理解を促すことができるという点があげられる。現在原稿を執筆中であるが、もっともなじみのある英語の冠詞との比較対象も含めて、広い意味での外国語教育という側面で貢献できると考えている。
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