研究課題/領域番号 |
15K02493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
石川 潔 法政大学, 文学部, 教授 (10287831)
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研究分担者 |
鎌田 美穂 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (70787176)
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研究協力者 |
石井 創
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 心理言語学 / 音声知覚 / 音素の実在性 / 音節構造 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、音節のみが知覚されるという「音節のみ」仮説と、音素・音節の両方が並列処理の結果として知覚されるという「音素と音節が同時」仮説の優劣を決定することであった。より具体的には、後者の仮説でのみ解釈可能な「分節音の位置」の実在性の証拠を得ることが目的であった。 実験実施が補助期間終了間際となったことなどのため、最終的な統計学的な検討は、まだ終了していない。しかし、予備的な分析によれば、今回得られた実験データは、「音素・音節が同時」仮説の方が「音節のみ」仮説よりも優れていることを示唆する。今後、改めて、最終的な統計学的な分析を完了し、上記の結論の有効性を確認する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、音声の階層構造は逐次処理により心内で構築されるという暗黙の前提に基づき、知覚単位が音素か音節かという論争が行われてきた。しかし今回の研究成果は、両者がともに並列で知覚されることを示唆するものである。この結果は、従来の論争が誤った前提に基づいていたことを示唆する。 この結果から支持される音声知覚モデルは、いわば、構文文法の音声知覚版である。音声知覚においてそのような並列処理モデルが支持されるのなら、構文文法に基づく文処理モデルの心理学的な実在性の検討の必要が生じることになる。そのような文処理モデルが妥当であるかどうかは、音声知覚と文処理の間のアーキテクチャ的な異同という問題につながる。
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