研究課題/領域番号 |
15K02505
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三谷 惠子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (10229726)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ボスニア / ボシニャク人 / クロアチア / セルビア / モンテネグロ / 中世南スラヴ圏 / 標準語イデオロギー / ボスニア語 / ボスニア教会 / ユーゴスラヴィア / 中世南スラヴ文献 / 多言語状況 / 言語政策 |
研究成果の概要 |
本研究では、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの言語状況を、これと隣接するクロアチア、セルビア、モンテネグロのそれとあわせて共時的、また通時的に多角的に研究した。 ボスニアでは1995年以後国土がボスニア連邦とスルプスカ共和国に分断されたが、その状況は人口の住み分けを進め、住民の言語規範意識にもこの状況が反映されていることがわかった。 またボスニアを含む南スラヴ地域の中世文献の研究から、オスマン支配下にあったボスニアでも中世から近代に至るまで主に修道院などで南スラヴの文献文化が継承されていたことが明らかになった。この地域の文献は中世スラヴにおける言語変化と言語文化のあり方を知る上で重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ボスニアとその近隣地域の言語状況を事例として、国境の形成と民族分離的政策が言語意識にも反映し、本来は同じ言語だったものが、異なる規範意識や言語イデオロギーのもと、別々の言語と意識されるようになることを、明らかにした。 またボスニアにおいては、中世から近代に至るまで、キリスト教文献が作られ、独自の言語文化が形成されていたことを実証的に検証した。この地域で作られた文献は、南スラヴ文語史また言語文化史を研究する上で貴重な資料を提供するものである。
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