研究課題/領域番号 |
15K02523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
金子 百合子 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (80527135)
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研究協力者 |
ペトルーヒナ エレーナ
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ロシア語 / 日本語 / アスペクト / 語形成 / 対照言語学 / 動詞 / 対照言語研究 |
研究成果の概要 |
時間内で推移する動的事象の解釈および記述の際にロシア語にとって本質的に重要と考えられる意味的優勢素「限界」の、言語を貫くその体系性を、異なる意味的優勢素「安定」を持つ日本語と対照させながら検証した。強い限界がパーフェクティブとして文法化され優位に振舞うロシア語では、限定継続態を使用し弱い限界を示す。良い例が規範的体ペアを形成する完了体решить「解決する」の代用として使用される限定継続態порешатьで、これは「とりあえずの解決」といった含みをもつ。逆に弱い限界がパーフェクティブとして文法化されている日本語では、「勝ち切る」のように結果動詞にさえ語形成手段を用い強い限界を示す工夫をする。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)アスペクト・動詞語形成研究への貢献―アスペクト研究はスラヴ諸語や英語を基盤として理論形成がなされてきた。本研究ではロシア語と日本語を対象に文法アスペクトと動的事象の複合概念の語形成との関連性を明らかにした。(2)言語的世界像研究への貢献―言語的世界像の研究は語彙や成語が中心になることが多い。本研究では動詞語形成を言語的世界像の新たな対象として検討した。(3)ロシア語と日本語の対照言語研究の促進・ロシア語教育への貢献―ロシア語と日本語の対照研究の数は非常に少ない。本研究は露日対照研究の流れを作るものであり、また、対訳コーパスを用いた実証的アプローチは対照テクスト言語学の発展にも寄与する。
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