研究課題/領域番号 |
15K02562
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
釘貫 亨 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (50153268)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 自他派生 / 形容詞転成 / 無標識絶対分詞 / 派生 / 転成 / 分詞の鼎立関係 / 分詞用法 / 完了辞の成立 / 形容詞標識 / ナリ、タリ、リ / 活用助辞 / 複語尾 / 意志・推量ム / 精神的心理的意味 / 動詞の形容詞転成 / 動詞増殖 / 感情形容詞 |
研究成果の概要 |
本研究は、奈良時代語と平安時代語を包摂する日本古代語の最大の変革要因が動詞の増殖にあると仮定して自他対応をはじめとする派生と動詞の形容詞転成とに分けて、詳細な検討を行った。 その結果、動詞の形容詞転成すなわち分詞用法が極めて大規模に発達し、本来の形容詞が構造的に有する語彙不足を十分に補って、日本古典語の体系を最終的に作り上げたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来日本語文法論および日本文法史の分野において、動詞の形容詞転用すなわち分詞用法の解明が等閑に付される傾向があり、本研究は古代日本語における分詞用法が「行く水」「咲く花」「立つ鳥」等の無標識の絶対分詞を起点にして、「咲きたる花」のような過去分詞、「咲ける花」のような現在分詞に展開する定率関係を構成することを明らかにした。現在分詞と過去分詞に対立する欧語文法に対する日本語文法の特徴を解明した。日本語の分詞用法の発展は、主として万葉集や源氏物語を中心とする文芸作品における表現の発達を通じて実現したと考えられ、日本文芸史との有機的な連関を解明するための有意味な材料を提供しうるものである。
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