研究課題/領域番号 |
15K02831
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川合 康 大阪大学, 文学研究科, 教授 (40195037)
|
研究協力者 |
永野 弘明
田村 亨
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 京都大番役 / 平氏権力 / 鎌倉幕府 / 摂津源氏 / 閑院内裏 / 大内守護 / 鎌倉番役 / 異国警固番役 / 里内裏 / 院御所 / 武士の移動 / 守護 / 宝治合戦 / 御家人制 / 武士 / 六波羅探題 / 治承・寿永の内乱 |
研究成果の概要 |
本研究は、京都大番役についてⅠ平安末期、Ⅱ治承・寿永内乱期、Ⅲ鎌倉前期、Ⅳ鎌倉中後期の4段階に区分し、その成立・展開の様相を実態的に検討したものである。検討にあたっては、京都大番役の警固の対象を、(a)里内裏、(b)大内、(c)院御所と明確に区別したうえで、それぞれの展開過程を考察した。(a)里内裏大番役と(b)大内大番役は、保元・平治の乱後に京武者であった平氏一門と摂津源氏によって創始されたと考えられ、鎌倉幕府は里内裏大番役を継承するとともに、承久の乱後になって(c)院御所大番役を組み込み、寛喜の大飢饉後に御家人役として整備していくことなどを論じた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内裏大番役に関するかつての通説は、鎌倉幕府のもとで制度化された京都大番役のイメージを前提に、それを11世紀末~12世紀初頭の白河院政期に遡らせ、国司が責任者となって各国単位で大番役の動員が行われていたとするものであった。しかし、本研究では、内裏大番役や大内大番役が12世紀後半に京で活動する平氏一門や摂津源氏によって創始され、しかもそれは在京武士を中心に警固役に組織したものであったことを指摘した。この成果は、保元・平治の乱後の武士社会の在り方や、それを自らの権力下に編成する鎌倉幕府権力の展開過程の問題とも密接に関連し、新たな知見を生み出すことになったと考える。
|