研究課題/領域番号 |
15K02837
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
石田 徹 島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (90386524)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日朝関係 / 対馬 / 朝鮮 / 訳官使 / 問慰行 / 相互認識 / 通信 / 宗氏 / 問慰使 |
研究成果の概要 |
本研究では「訳官使」をめぐる以下の4点を明らかにした。①訳官使接遇時の動員体制・対馬藩からの指示内容・手当給付内容、②各接遇行事の名称変遷過程とその画期が延宝年間(1673~81)にあること、③訳官使接遇規定の画期が宝永年間(1704~11)にあると考えられること、④対馬では日朝が対等の「交隣」関係であるという“建前”的認識と同時に、実際は日本側が6、朝鮮側が4で日本が上という認識を抱いていたということ。 他方、これらはまだ「訳官使」をめぐる諸事実の一端に過ぎず、膨大な史料群の分析は今後も継続し、対馬宗家文書の他の史料群などを用いる多角的検証を行って訳官使の「全体像」把握を目指す必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来関心の高かった日本(徳川将軍)と朝鮮(朝鮮国王)との間の「通信使」ではなく、これまであまり注目されなかった日本(対馬宗氏)と朝鮮(礼曹・東莱府)との間の「訳官使」をめぐる実態(諸規定、日朝相互認識など)を明らかにすべく、まず基本史料たる「対馬宗家文書」所蔵の「訳官記録」の調査収集を全うした。 次いで、訳官使から窺える基礎的な事実(とりわけ対馬朝鮮関係)の実態分析を進めた。膨大な史料群のため全容解明にはなお時間を要するが、前近代の日朝関係のあり方は近代以降の日朝(日韓)関係や相互認識に直結しており、その実態解明は現在の日韓関係を理解する一助となるものである。
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