研究課題/領域番号 |
15K02902
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森平 雅彦 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (50345245)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 朝鮮史 / 高麗 / モンゴル帝国 / モンゴル時代 / 王権論 / 東洋史 / 王権 / 東アジア / モンゴル帝国史 |
研究成果の概要 |
本研究では、13~14世紀の事元期(モンゴル服属期)における髙麗王権の存立形態を、①王位継承問題の発生メカニズム、②君臣関係の構造変化、③官人集団の統御、④国王近侍集団の形成という4つの観点から分析した。 これにより、少数専制と官僚ポストの獲得競争を基調とする武臣政権期以来の政治潮流が、事元期においてもモンゴルの影響のもとで形を変えて継承、増幅されていたこと。その傾向は、高麗の国家機構が元来「中央ユーラシア的」要素を内包していたことによっても促進されたこと。しかしそれは結果的に王権の求心力低下をもたらし、高麗末・朝鮮初期の改革課題となること、が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1) 事元期高麗にみられるモンゴルの影響について、朝鮮内部社会の既存の潮流との同調・共鳴現象を確認したことで、「特異な時代」とされがちな事元期を、高麗時代から朝鮮時代にかけての中・長期的な連続性のなかに捉えることが可能になった。 (2) 高麗の既存のシステムのなかに北方遊牧民国家の制度・慣習と親和性をもつ要素を確認したことで、朝鮮社会を「中央ユーラシア」の視点から捉える視座が得られた。 (3) ユーラシア諸地域における「モンゴル時代」の意義を評価する足がかりの一つとして、朝鮮を素材とするモデルを提供することが可能になった。
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