研究課題/領域番号 |
15K02905
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
堀地 明 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (70336949)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 清代中期 / 北京 / 災害救済 / 漕糧商品化流通 / 米穀流通規制 / 回漕 / 通州 / 米穀商人 / 清代北京 / 水害 / 復興 / 天譴論 / 小麦流通 / 清代嘉慶・道光年間 / 漕糧 / 食糧流通 / 漕糧の商品化 / 米穀退蔵制限 / 米穀搬出制限 / 自然災害 / 1801年水害 / 水害救済 |
研究成果の概要 |
本研究は清代19世紀前半における北京の災害復興・食糧問題を考察することを目的とした。1801年に北京では未曽有の水害が発生した。政府は北京城内の糧倉に備蓄されていた漕糧を被災民に配給し、災害救済と復興に尽力した。北京で流通していた米穀は兵士の俸禄米である漕糧であった。兵士は商人に俸禄米を払い下げ、俸禄米は商品米に変じて流通し、都市民に消費された。清朝は北京の食糧供給を安定させるために、漕糧の商品化を容認していた。その一方、清朝は米穀商人を統制し、米穀の退蔵と城外流出を禁止した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は日本の江戸時代後半期に相当する時期の中国北京の歴史研究に属し、清代北京の災害復興と食糧問題、及び都市社会に焦点を当てたている。中国の首都である北京は悠久の古都であり、現在も複数の世界遺産が存在している。本研究は次の点を明らかにした。1)都市北京の水害と水害救済の諸相、2)南方より大運河を通じて北運される年貢米である漕糧が官僚と兵士に俸禄米として支給されたの後、商人に販売され、北京城内で流通し消費されていた、3)政府は食糧の安定供給のため米穀流通を規制していた。本研究は、わが国における北京及び中国の歴史的理解を深化させ、隣国中国の理解に資するものである。
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