研究課題/領域番号 |
15K02906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 盛岡大学 |
研究代表者 |
佐藤 貴保 盛岡大学, 文学部, 准教授 (40403026)
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研究分担者 |
荒川 慎太郎 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (10361734)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 西夏 / タングート / 漢人 / 敦煌 / カラホト / 人名 / 文化交流 / 西夏語 / 石窟寺院 / 多民族 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、ロシア科学アカデミー東方文献研究所等が所蔵する西夏時代の文書・帳簿・仏典の奥書にある西夏時代の人名を収集や中国敦煌莫高窟・瓜州楡林窟の壁面に残る訪問者の人名を収集した。調査の結果、遊牧民や農民の中にタングート人が中国風の、漢人がタングート人風の名前を名乗っている例を多数検出でき、中国風とタングート人風の二つの名前を有していた漢人の命名事例があることが確認された。以上の事例から、漢人・タングート人がそれぞれ有していた命名文化が支配者階層だけでなく一般の農牧民レベルでも混じりあっていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
西夏王国が支配者層を輩出したタングート人や、西夏が支配する以前から寧夏・甘粛地方に土着していた漢人・チベット人等によって構成される多民族国家であったことや、タングート人の姓の由来に関する研究は中国の研究者によってすでに発表されている。しかしながら、各民族が他の民族の人名の命名方法をどの程度受け入れていたのかに着目した研究はこれまで無かった。本研究によって、支配者階層のみならず農牧民レベルにまで、タングート人が中国風の、漢人がタングート人風の名前を名乗る事例やタングート風・中国風両方の名を有する事例を検出することができ、各民族の文化が融合している実情を命名文化という視点から明らかにできた。
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