研究課題/領域番号 |
15K02933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 晶子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (70608653)
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研究協力者 |
大貫 俊夫 岡山大学, 大学院社会文化科学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 教会建設財団 / 教会後見人 / ドイツ中世史 / 中世 / 都市 / 教会 / ニュルンベルク / 中世都市 / 都市史 / 社会史 / 西洋中世史 / ドイツ史 / ヨーロッパ史 / 西洋中近世史 / ドイツ中近世史 |
研究成果の概要 |
近年、聖と俗の交差する場所として教区教会が注目されている。本研究では、中世後期ヨーロッパの諸都市で実質的に教会を管理していた俗人である教区教会後見人の活動から、都市と教会の共生的関係を考察した。 B.メラーは『帝国都市と宗教改革』において、中世末期の都市では、市参事会が市民の宗教生活にも責任を負っていたとして、その性格を「聖なる共同体」という概念で言い表した。では実際、市参事会はどのように市民の宗教生活に対する責任を果たしていたのであろうか。本研究では、市参事会によって任命された教区教会後見人の活動を、教会証書と帳簿から分析し明らかにし、その結果から中世後期ドイツの都市と教会の関係を再検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、西洋中世において広く普及した機関であったにも関わらず、「末端機関」としてほとんど顧みられることのなかった教区教会を研究対象としている点、また従来のドイツ中世都市史研究では主眼が保護権(Patronats- recht)や裁判権、聖職録に偏っており、特に司教として都市領主として立ち現れる教会と都市共同体の対立的な関係が考察対象となっていたが、「共生」の観点から考察した点が独創的な研究であったと考える。教会建設財団の長である教会後見人という世俗の立場から行う社会史的分析によって西洋中世都市における教区教会のありかたの新たな側面を明らかにし、ドイツ中世都市と教会の関係を再考した。
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