研究課題/領域番号 |
15K02937
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加納 修 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (90376517)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メロヴィング朝 / フランク王国 / 奴隷制 / 隷属民 / 奴隷 / メロヴィング / 西洋中世史 |
研究成果の概要 |
ヨーロッパ中世初期のメロヴィング朝フランク王国においては、農業以外の仕事を行う多様な隷属民が存在した。彼らはなお「奴隷」と形容できる存在であり、王権や教会もまた「奴隷制的な社会」の存続に貢献した。しかし、「教会における奴隷解放」に見られるように、種々の解放は身分的に曖昧な集団を生み出し、自由と隷属との境界をきわめて錯綜したものへと変化させ、次第に奴隷制が崩壊していった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古代ローマの奴隷制がいつどのようにして消滅したのかという問題は歴史の一大問題である。これまでとは異なり、農業以外の仕事に携わる隷属民に注目し、中世初期における奴隷制の展開とその社会背景を明らかにすることで、奴隷制の存続と消滅をめぐる議論に、そして古代から中世への転換をめぐる議論に新たな光を当てることができた。また本研究の成果は、歴史の負の遺産とも言える奴隷制を、中世ヨーロッパ初期の社会の特徴から見直すことにも役立つであろう。
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