研究課題/領域番号 |
15K02938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
高田 京比子 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (40283668)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | イタリア中世史 / ヴェネツィア / 河川 / ポー川 / ブレンタ川 / ヴェネト / 都市国家 / 紛争 / イタリア / 中世史 / 中世 / 都市 / 準都市 / イタリア史 / 水 / アルプス史 / 河川交通 |
研究成果の概要 |
本研究は中世のヴェネツィアの後背地を中心に、河川交通と紛争・秩序の関係を考えるものである。具体的には、イタリアから研究者を招聘して河川と都市の政治・経済関係の概観を得ると共に、ポー川の通行をめぐるヴェネツィアとクレモナの協約、ブレンタ川をめぐるバッサーノとヴェネツィアの関係を分析した。ヴェネト地方においては河川交通が重要な役割を果たしていたこと、12世紀のヴェネトのコムーネ間紛争は河川交通をめぐるものであったこと、ヴェネツィアだけでなく後背地の河川沿いの諸都市にとっても河川交通の維持は重要な事柄であったこと、河川交通の維持が時に紛争を緩和する働きをすることもあったことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、都市国家が分立する中世の北イタリアにあって、各政治権力の境界を横断する河川に着目し、このような河川、特に河川交通が、都市国家を互いに協力や紛争に導く働きを担っていたのではないか、という展望を開いた点に学術的意義がある。また河川は港町と後背地を結ぶ経路として、さらに都市を形作る重要な景観的要素として、広く人と水の関係を考えていく上でも有効な要素である。本研究は河川交通が人々の生活・政治・経済に多くの影響を与えていたことを示しており、人と水の豊かな共生関係を構築していく上での指針となる点に社会的意義がある。
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