研究課題/領域番号 |
15K02962
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
肥後本 芳男 同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (00247793)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アトランテック史 / アボリショニズム / 奴隷制 / アメリカ体制論 / 1812年戦争 / シティズンシップ / 請願運動 / 公共圏 / 環西洋世界 / 黒人奴隷 / アメリカ植民協会 / シエラレオネ / 環大西洋革命 / 印刷文化 / 共和主義 / 環大西洋史 / アメリカ独立革命 |
研究成果の概要 |
本研究は、独立革命以降環大西洋アボリショニズムが高揚するなかで新生合衆国の指導者がいかに奴隷制問題に対処し、新国家のポリティカル・エコノミーにそれをどのように組み込もうとしたのか否かについて歴史的に解明した。具体的には、19世紀初頭の「アメリカ体制論」の主要な論客であった出版業者マシュー・ケアリーの政治経済構想を奴隷制の観点から再検討し、アメリカ植民協会の創設に対するフィラデルフィアの自由黒人コミュニティの反応を掘り下げた。さらに、同時期の黒人船長ポール・カフィーの活動に焦点をあて、人種の壁を乗り越えるべく彼が提唱した自由と平等の理念に基づく環大西洋貿易圏構想の歴史的意義を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、19世紀初頭の環大西洋アボリショニズムの台頭がアメリカの政治文化の形成に及ぼした影響を検証した。ヘンリー・クレイに代表される政治指導者が標榜した「アメリカ体制論」は、従来合衆国の対外的、政治的ナショナリズムの発露として解されてきた。しかし本研究では、建国後急激な領土の膨張と経済発展を経験したアメリカの指導者が奴隷制を体制内にいかに統合しようとしたのか、アボリショニズムの高揚が合衆国の政治文化の形成にどのような影響を与えたのかを分析することで、セクション間の分断プロセスを解明した。本研究から得られた知見は、合衆国で近年顕在化してきた地域間の政治文化的分断を考えるうえでも示唆に富む。
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