研究課題/領域番号 |
15K02965
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
林田 敏子 摂南大学, 外国語学部, 教授 (10340853)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 西洋史 / イギリス史 / ジェンダー / 第一次世界大戦 / 女性 / 語り / 大戦経験 / 大戦 / セクシュアリティ / 異性装 / 徴兵 |
研究成果の概要 |
本研究は20世紀におこった二つの世界大戦を、戦間期を含めた一連の社会変動ととらえることで、大戦がジェンダー構造に与えたインパクトを長期的視野でさぐることを目的としたものである。両大戦期を生きた女性、なかでも軍事組織の末端を占めた「普通の」女性たちの大戦経験に焦点をあて、1930年代、50年代、70年代を画期とする「大戦の語り」の変遷と特徴を明らかにすることを試みた。個人の経験や語りが「戦後」という長い時空間のなかで記憶化・歴史化されるプロセスを、大戦像が構築/ 再構築される過程として歴史的に再考した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究がとくに注目したのは「普通の」女性の語りがもつある種の「破壊力」である。従来、大戦史は「男と女」「戦闘員と非戦闘員」「前線と銃後」など、さまざまな対立構図のなかで描かれてきた。戦場に足を踏み入れ、軍事組織の末端を担った女性たちの語りは、銃後にとどまった女性の語りとも、兵士の語りとも異なっており、典型的な「大戦の語りの型」に落とし込むことのできない要素を多分に含んでいる。多様性と両義性、そして矛盾に満ちた女性たちの語りの分析を通して、従来の研究とは異なる角度から、大戦像の構築 / 解体 / 再構築のプロセスに迫ることができた。
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