研究課題/領域番号 |
15K02969
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 高知工業高等専門学校 |
研究代表者 |
江口 布由子 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (20531619)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 両大戦間期 / ナショナリズム / 子供史 / オーストリア / 家族史 / 東欧史 / 戦間期 / 近現代ヨーロッパ史 / 国境 / 国籍 / 現代ヨーロッパ史 / オーストリア史 / 子ども史 / 東中欧史 / 近現代史 |
研究成果の概要 |
本研究は、20世紀前半の東中欧、とくにオーストリアを中心に、越境的な家族関係のあり方とそれをめぐる政治を明らかにした。とくに注目したのが、「里子」「婚外子」といった周縁的な子供たちである。なぜなら、この子供たちの養育の場は転々と移動したからである。この研究を通じて、家族関係の動揺と確定を、人々が実際に経験した東中欧の国境変動の経験として位置づけた。そして、家族という私的で親密な空間が、ナショナリストの包摂と排除の政治の一局面であったことを見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかにした、子供をめぐる越境的な家族関係構築の模索は、国際連盟の場などで国際的な条約作りや制度化へと収斂した。ここで形成された規範は、1924年の児童の権利に関するジュネーブ宣言にも反映され、現代の国際法にも影響は及んでいる。このことから、本研究の成果は、難民や国際養子縁組などの現代の「子どもの越境的移動」を考察する手がかりともなると考えられる。
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