研究課題/領域番号 |
15K02994
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 花園大学 |
研究代表者 |
高橋 克壽 花園大学, 文学部, 教授 (50226825)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大和政権 / 中規模古墳 / 若狭 / 地域首長 / 前方後円墳 / 埴輪 / 古墳 / 首長墓 / 地域支配 / 帆立貝式古墳 / 囲形埴輪 / 柵形埴輪 / 朝鮮半島 / 特殊遺構 / 木柱 / 古墳分布 / 古代交通路 / 家形埴輪 / 若狭地域 / 円墳 / 物理探査 |
研究成果の概要 |
最大級の地域首長墓ばかりを対象にした古墳時代研究を是正するために、地域首長墓に次ぐランクの古墳の動態に注目し、大和政権による地域支配の実現過程の復元を試みた。対象としたのは、福井県若狭地方の5世紀の古墳で、発掘調査や測量調査を実施し、それらの埴輪や埋葬施設の特色を明らかにした。 その結果、大和政権が若狭の地域首長墓の勢力を削いで、配下の有力者を取り込みながら国家形成を進めた姿は認められなかった。むしろ、6世紀にかけて配下の有力者たちが首長とともに大和政権の関与を排除していく動きが読み取れた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
21世紀に入って、日本の古墳時代研究は3世紀後半以後を、「前方後円墳体制」等と称して、律令国家に先立つ初期国家段階であると喧伝されるようになった。それにより、我が国の国家形成は以前の歴史学の理解よりかなり早い段階から用意され、古墳時代を通して完成に近づいていくという歴史観が広まりつつある。 この考え方は、大和政権中枢の大王墓と各地の古墳との相関関係を探る首長系譜研究がもとになっているため、中下位の古墳は顧みられることが少ない。そのため、6世紀に復活する各地での前方後円墳の姿に、大和政権の直接支配がそのクラスにまで及んだとする理解まで表明されてきたが、若狭地域ではそれを否定する結果が得られた。
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