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二上山産サヌカイトの採掘・供給活動と石器生産システムの変動に関する通史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K02997
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 考古学
研究機関公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、大阪市立東洋陶磁美術

研究代表者

絹川 一徳  公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、大阪市立東洋陶磁美術, 大阪文化財研究所, 事務所長 (50204938)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2017年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード考古学 / 先史時代 / 石器石材 / 原産地遺跡 / サヌカイト / 採掘坑 / 石器製作 / 石材原産地遺跡 / 二上山 / 旧石器時代 / 縄文時代 / 弥生時代
研究実績の概要

今年度前半は、サヌカイト原産地である奈良県二上山と香川県五色台一帯で採集したサヌカイト原石試料の整理作業を中心に行った。また、後期旧石器時代に近畿・瀬戸内地方で盛行した横剥ぎナイフ形石器(国府型)が主体的に出土した九州地方の船塚遺跡(佐賀平野)と赤木遺跡(延岡遺跡)の石器群を観察し、サヌカイト流通圏から離れた地域において、国府型ナイフ形石器の製作技術である瀬戸内技法がどのように変容したのかを検討した。いずれの遺跡も国府型ナイフ形石器が「集中的に」製作されている状況が確認され、技術的な変容が少ないことを確認した。
今年度後半は、これまでの研究活動をベースとした研究会を研究協力者とともに開催した。2017年10月14・15日に「先史時代における二上山産サヌカイトの利用と原産地の開発」をテーマに他の研究者にも参加をいただだき、二上山産サヌカイトの産状と旧石器~弥生時代におけるサヌカイト採掘址についての研究発表と討論を行った。さらに2018年3月10日には、「先史時代における香川県金山産サヌカイトの原産地開発-二上山産サヌカイトとの比較から-」をテーマに研究発表と討論を行った。討論では、旧石器時代の二上山産サヌカイト採掘坑は大型土坑や竪坑ではなく、崖面を利用した半露天掘りであったこと、縄文~弥生時代の採掘坑も斜面や最初に掘った土坑を横方向に掘り拡げていくもので、いずれもサヌカイト採掘に関わったのは小集団であった可能性が高いことが明らかとなった。一方、縄文時代以降に瀬戸内地方を中心に流通した香川県金山産サヌカイトは、採掘を伴わず斜面地に露出したサヌカイトを採取する方法が採用されていた。こうした状況は、信州産黒曜石の原産地遺跡やヨーロッパ・オーストラリアの石器石材原産地遺跡の事例でも認められており、先史時代の石器石材の採掘方法と管理集団には多くの共通性が認められることが推察された。

報告書

(3件)
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実施状況報告書
  • 2015 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 2016 2015

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 国府石器群の成立と展開-大阪平野を中心として-2017

    • 著者名/発表者名
      絹川一徳
    • 雑誌名

      考古学ジャーナル

      巻: 698号 ページ: 15-19

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書 2016 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 二上山北麓の先史遺跡とサヌカイト採掘坑2017

    • 著者名/発表者名
      佐藤良二
    • 雑誌名

      先史時代における二上山産サヌカイトの利用と原産地の開発

      巻: - ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [雑誌論文] 羽曳野市株山遺跡のサヌカイト採掘坑について2017

    • 著者名/発表者名
      高野学
    • 雑誌名

      先史時代における二上山産サヌカイトの利用と原産地の開発

      巻: - ページ: 37-42

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [雑誌論文] 石器石材の獲得をめぐって2017

    • 著者名/発表者名
      絹川一徳
    • 雑誌名

      先史時代における二上山産サヌカイトの利用と原産地の開発

      巻: - ページ: 43-51

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [雑誌論文] 神奈川県伊勢原・秦野地域の関東ロームの層序について2017

    • 著者名/発表者名
      井関文明・大塚健一・加藤勝仁・絹川一徳・栗原伸好・鈴木次郎・砂田佳弘・畠中俊明・三瓶裕司・脇幸生
    • 雑誌名

      かながわの考古学

      巻: 22号 ページ: 1-12

    • 関連する報告書
      2016 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 神奈川県における国府系ナイフ形石器の様相2016

    • 著者名/発表者名
      井関文明・大塚健一・絹川一徳・栗原伸好・鈴木次郎・砂田佳弘・畠中俊明。三瓶裕司・脇幸生
    • 雑誌名

      かながわの考古学

      巻: 21巻 ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2015 実施状況報告書
  • [学会発表] 古大阪平野を中心とした後期旧石器時代の石器群と旧石器人の遊動領域について2015

    • 著者名/発表者名
      絹川一徳
    • 学会等名
      石器文化研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-09-12
    • 関連する報告書
      2015 実施状況報告書

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公開日: 2015-04-16   更新日: 2018-12-17  

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