研究課題/領域番号 |
15K03060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 駒沢女子大学 (2017-2018) 早稲田大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
牧野 冬生 駒沢女子大学, その他部局等, 準研究員 (50434387)
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研究協力者 |
平井 伸治
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 墨米移民 / 脱伝統的景観 / 想像的伝統 / 創作的伝統 / メキシコ地方都市 / メキシコ / 創造的伝統 / 大規模団地開発 / 米墨移民 / 観光一時帰国 / “旅的”居住観 / ノスタルジア / 一時帰国 / アシエンダ / 戦略的都市開発 |
研究成果の概要 |
本研究では、メキシコ地方都市の脱伝統的景観は米国に居住するメキシコ系移民の送金や住宅建設といったグローバル都市からのヒト・モノ・カネの一方的な影響下にあるのではなく、移民の故郷の住民や行政との紐帯関係が重要な要素であることを示した。墨米移民と地元住民は共に、メキシコ地方都市における伝統の再生産(セントロ、アシエンダ、都市郊外の住居を中心とする景観変化)に大きな影響を与えている。その基底にある“旅的”居住観は、居住地域を頻繁に移動しながらも故郷との紐帯関係を維持し、独自の社会空間と現実空間を作り上げるメキシコ独自のものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではグローバルな移民現象について、送り出し社会であるメキシコ地方都市を「主体」として調査している点が特徴である。世界では、EUからの英国脱退、米国の自国中心主義といったように、グローバルな枠組みを離脱し再構築する動きが見られる。これはグローバル化が抱える問題を特定の地域、大都市を中心として捉えていたために、地方都市の中の議論や不満等を「グローバル都市」に対抗できる言説として構築できなかったことが影響といえる。本研究は、グローバル化に対する一つのアプローチとして地方都市を中心とする見方の提示であり、学術的・社会的意義の高い研究といえる。
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